障碍者の方であっても普段使いでクレジットカードが必要な場面がでてきます。しかし、中には審査が不安、そもそも申し込みができるのかも分からないという方もいるでしょう。この記事では、障碍者の方でもクレジットカードが持てるのかという点と、発行におすすめのクレジットカードを5枚紹介します。
この記事の監修者
高橋
クレットカードメディア編集長
今までに作ったクレジットカードは楽天カードやイオンカードなど10枚に渡り、日常生活の支払いは全てクレジットカードという徹底ぶり。多くのクレジットカードを使いこなしたからこそ分かる、お得なクレジットカード情報をお伝えします!
障害者の方でも収入があればクレジットカードは作れる
障碍者の方だと「クレジットカードの審査に不利なのでは?」と考えるかもしれません。もちろん、障碍の種類や症状によって異なる場合はありますが、実は障碍者の方でも収入があればクレジットカードは作れます。
昨今では在宅勤務や障害者採用など、障碍者の方でも働ける環境が増えつつあります。どのような形であれ、働いて収入を得ているのであれば、クレジットカードの申し込み資格はあるので安心してください。
ただし、精神障害や知的障害などで本人が自分の財産を管理する能力に欠けている場合の発行は、避けた方が良いです。クレジットカードの使いすぎや紛失する場合もあります。
デメリットも視野に入れながら発行を検討しましょう。
障害者の方がクレジットカードを作る前に知っておきたい2つのポイント
まず、障碍者の方がクレジットカードを作る前に知っておくべきポイントを、2つ紹介します。
- 「成年後見人制度」の対象者は発行不可
- 障碍者の方でも一定の収入が必要
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①「成年後見人制度」の対象者は発行不可
障碍者の方の中でも、成年後見人制度の対象者の方はクレジットカードの発行はできない場合が多くあります。仮に発行できたとしても、様々なリスクを抱えてしまうため、クレジットカードの所有は控えた方が良いです。
成年後見人制度:認知症や知的障がいなどにより、判断能力が不十分と判断された人が、不利益を被らないよう支援する制度。本人の任意後見人を選び、公正証書で任意後見契約を結んでおくことで、財産管理や法律行為を代わりに行う権限を与えられる。
成年後見人制度の対象者であれば自らで何かを判断するのは困難であるため、クレジットカードの発行ができません。
②障碍者の方でも一定の収入が必要
障碍者の方でもクレジットカードの発行は可能ですが、一定の収入は必要です。クレジットカードは利用代金の後払いが基本となるため、いわばカード会社からお金を借りている状態になります。
カード会社としても、貸し倒れを防止するために入会審査の時点で一定の収入があるかを見極められるわけです。収入が全く無ければ返済能力に欠けると判断されるため、そもそもクレジットカードの発行はできません。
逆に言えば、障碍者の方であっても一定の収入があり、返済能力に問題がないと判断されればクレジットカードは発行できます。
収入は障害年金でも問題ない
障碍者の方の収入ですが、障害年金も収入と判断される場合があります。どのような形であれ、一定の収入があればクレジットカードの申し込みはできます。
労働収入と障害年金の合算を収入として申し込めば、審査に通りやすくなります。
障碍者の方におすすめのクレジットカード5選
ここでは、障碍者の方におすすめのクレジットカードを5枚紹介。比較的申し込みハードルが低く、審査通過の声も多いクレジットカードに厳選しているので、安心して申し込みができます。
障害者クレジットカード
カード名 | JCB CARD W | 楽天カード | Orico Card THE POINT | dカード | イオンカードセレクト |
年会費 | ◎ 無料 | ◎ 無料 | ◎ 無料 | ◎ 無料 | ◎ 無料 |
基本還元率 | ◎ 1.0% | ◎ 1.0% | ◎ 1.0% | ◎ 1.0% | ○ 0.5% |
カードの特徴 | Amazon・スターバックス・セブンイレブンでポイント最大11倍 | ・楽天市場のSPUでポイント最大15倍 ・年会費無料なのに高還元率1.0% | ・オリコモールでの利用でポイント0.5%特別加算 ・入会後6ヶ月間は2.0%還元 | ・dカードケータイ補償 ・スターバックス・エネオス・メルカリで高還元率 | ・WAON・イオンキャッシュカード搭載のクレジットカード ・毎月10日は全ての店舗で還元率1.0% |
国際 ブランド | JCB | Visa・Mastercard・JCB・Amex | Mastercard・JCB | Visa・Mastercard | Visa・Mastercard・JCB |
順番に詳しく見ていきましょう。
①JCB CARD W
JCB CARD W | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
国際ブランド | JCB |
申し込み対象 | 満18歳以上(高校生は除く) |
JCB CARD Wは、とにかくポイントをお得に貯めたい方におすすめのクレジットカード。通常のポイント還元率が1.0%と高還元率であるだけでなく、スターバックスやAmazonをはじめとする加盟店では、ポイントアップが受けられます。
貯めたポイントはAmazonギフト券やANAマイルなどに交換できるため、使い道に困ることもありません。加えて、旅行保険やセキュリティー対策も万全であり、24時間体制の盗難・紛失に備えたサポートが受けられるのも特徴です。
補償が充実してるため、クレジットカードを持つことが心配な方でも安心して利用できます。
②楽天カード
楽天カード | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
国際ブランド | Visa・Mastercard JCB・Amexから選択 |
申し込み対象 | 満18歳以上(高校生は除く) |
楽天カードは、通常のポイント還元率が1.0%と高還元率なうえに、楽天市場で利用するとさらに還元率が3.0%になるお得なクレジットカード。楽天のサービスをよく利用する方におすすめの1枚です。
4つの国際ブランドから選べる利便性も魅力的です。楽天を利用する方であれば、申し込みは必須と言えます。
③Orico Card THE POINT
Orico Card THE POINT | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
国際ブランド | JCB・Mastercardから選択 |
申し込み対象 | 満18歳以上(高校生は除く) |
Orico Card THE POINTは、とにかくポイントが貯まりやすいクレジットカード。Amazonでの買い物・入会後6ヶ月間はポイント還元率が2倍になるため、2.0%の還元が受けられます。
また、オリコモール経由のショッピングでは還元率は常に1.5%と高還元率です。ネットショッピングをよく利用する方は、Orico Card THE POINTを申し込みましょう。
特典や付帯保険などは平凡ですがシンプルで使い勝手が良いため、初めてのクレジットカードにもおすすめです。
④dカード
dカード | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
国際ブランド | Visa・Mastercard |
申し込み対象 | 満18歳以上(高校生は除く) |
dカードは、年会費無料であるにもかかわらず、通常のポイント還元率が1.0%と高還元率なクレジットカードです。加盟店となるスターバックスやENEOSなどでは、さらにポイントアップ。
また、ドコモの携帯料金を支払っているドコモユーザーであれば、dカードの支払いで携帯料金1,000円につき10ポイントが貯まります。ポイント還元率も高く、普段使いに便利なdカードを発行しない手はありません。
ドコモのスマートフォンを使ってる方には特におすすめです。
⑤イオンカードセレクト
イオンカードセレクト | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 0.5% |
国際ブランド | Visa・Mastercard JCB |
申し込み対象 | 満18歳以上(高校生は除く) |
イオンカードセレクトは、キャッシュカードとクレジットカード、電子マネーWAONの3機能が1枚に搭載されたカード。とにかく利便性に優れており、この1枚があれば様々な使い方ができます。
その名の通り、イオングループで魅力を最大限に発揮します。例えば、普段の買い物をイオンで月5万円した場合だと、年間で6,000ポイントも獲得可能。
公共料金や携帯料金の支払いでもポイントが貯まるため、使いやすさにも魅力があります。イオングループの利用が多い方は、イオンカードセレクトを申し込みましょう。
基本ポイント還元率は0.5%と平均的でありますが、イオンの特典を利用することでお得にポイントが貯まります。
⑥三井住友銀行 Olive(オリーブ)
三井住友銀行 Olive(オリーブ)は、クレジットカード、キャッシュカード、デビットカード、ポイント払い、追加カードでの支払いを1枚のカードにまとめたフレキシブルペイ機能を持ったナンバーレスカードです。
デビットカードのため、申し込み資格は15歳以上の日本国内在住とクレジットカードよりもハードルが低いことも特徴です。審査が不安な方でも申込可能です。
通常でもVポイントが還元率0.5%キャッシュバックされ、さらに対象のコンビニ、飲食店でのタッチ決済で最大7%還元されます。
コンビニや対象の飲食店をよく利用する方には日常使いのカードとして特におすすめです。
障害者の方がクレジットカードの審査に通過する3つのコツ
最後に、障碍者の方がクレジットカードの審査に通過するコツを3つ紹介します。
- 電話番号をきちんと記入する
- キャッシング枠は0円で設定する
- 複数のカードを同時に申し込まない
いずれも重要なポイントばかりなので、しっかり確認しましょう。順番に解説します。
①電話番号をきちんと記入する
クレジットカードの申し込みでは、電話番号を記入する必要があります。その際の番号は、携帯番号・固定電話番号のどちらでも構いません。
しかし、本人確認をしっかり行えるように、障碍者の方は可能であればどちらの電話番号もしっかりと記入したいところ。本人確認が行えなければ審査に進めない可能性もあるため、電話の取り忘れを防止するためです。
緊急時でも連絡ができるように固定電話を記入しておけば、カード会社も安心してカードが発行できます。
②キャッシング枠は0円で設定する
キャッシング枠とは、カード会社から現金を借りられる限度額のこと。いわば借金できる限度額と言えるため、カード会社にクリーンな印象を与えるために、キャッシング枠は0円に設定しましょう。
実際に、キャッシング枠は総量規制という法令の元、収入の3分の1までという決まりがあります。それ以上のキャッシング枠を希望すれば、審査ハードルが上がってしまうので注意が必要です。
クレジットカードのキャッシング機能はキャッシュカードを持ち歩くことで代用できます。
③複数のカードを同時に申し込まない
複数のカードに同時に申し込むと、審査に落ちやすくなります。その理由は、カード会社に対してお金に困っている印象を与えるためです。
クレジットカードの支払いは、基本前月の利用代金を翌月または、数ヶ月に分けて支払います。支払うまでの期間はカード会社から借金をしている状態とも言えるため、複数のカードを同時に申し込むと信頼性に欠けると判断されかねません。
目安としては、多くとも月に2〜3枚までに抑えるべきです。
障害者の方でも一定の収入があればクレジットカードは作れる!
障碍者の方でも一定の収入があれば、クレジットカードは作れます。また、収入には様々な種類があり、障害年金などが該当する場合も。クレジットカードがあれば、日常を便利に過ごすことができるうえに、お得にポイントを貯められます。
この記事では厳選したおすすめのクレジットカードを5枚紹介しましたが、どれを発行すべきか悩む方はJCB CARD Wがおすすめです。基本還元率が高く、総合力に優れたクレジットカードであるため、どんな方でも使いこなせます。
まずは、JCB CARD Wの公式サイトにアクセスして、詳細を確認してみましょう。
基本的に、成年後見制度の対象となる方にはカード発行は推奨しませんが、障害者にもクレジットカードが必要です。クレジットカードがあれば、日常を便利に過ごすことができるうえに、お得にポイントを貯められますよ。