大手消費者金融5社のうち、プロミス、アコム、SMBCモビットの3社では、ATMでのカードローンの機能もあるクレジットカードを発行しています。これらのカードにはショッピング額に応じてポイントを貯めたり、お得な特典を利用できたりするカードもあります。
今回の記事では、3社の消費者金融が発行するクレジットカードの特徴やメリット・デメリット、審査内容などをまとめました。
「消費者金融のクレジットカードにどんな機能があるか知りたい」
「そもそも消費者金融の申し込み時には、クレジットカードも作る必要があるの?」
「申し込み時の審査の流れについて知りたい」
このように考えている人は、ぜひ記事を読んでみてください。
この記事の監修者
高橋
クレットカードメディア編集長
今までに作ったクレジットカードは楽天カードやイオンカードなど10枚に渡り、日常生活の支払いは全てクレジットカードという徹底ぶり。多くのクレジットカードを使いこなしたからこそ分かる、お得なクレジットカード情報をお伝えします!
消費者金融のクレジットカードとは
クレジットカードの発行元は「消費者金融系」を始め「流通系」「信販系」「鉄道、交通系」「銀行系」の5種類に分けられます。消費者金融系は一般的にもっとも審査が通りやすいとされるカードです。
消費者金融が発行するクレジットカードには「プロミス:プロミスVisaカード」「SMBCモビット:Tカード プラス(SMBCモビットnext)」「アコム:ACマスターカード」の3種類があります。
これらのカードには、店頭やオンラインショップでの決済機能と、コンビニやスーパーに設置されたATMなどで借り入れできるカードローンの機能が付帯します。1枚に2つの機能が付帯しているので、別々にカードを持つ必要がありません。
消費者金融のクレジットカードは本当に作りやすいのか?
前述の通り消費者金融のクレジットカードは、もっとも審査が通りやすいとされています。
Xの投稿にもあるように、審査に不安を抱える人でも、無事に消費者金融のクレジットカードを作れた口コミを複数確認できました。
いずれのカードも審査基準は公開されていないため、どの程度の収入や資産、実績があれば審査に通るかはわかりません。しかし、口コミで多くの人がカードを作れた実績があるように、たとえ、他で審査落ちしていても再度申し込みする価値はあるといえるでしょう。
消費者金融のクレジットカードの一覧
消費者金融のクレジットカードは以下の3種類です。それぞれのカードについて、もう少し詳しく解説します。
プロミス:プロミスVisaカード
プロミスVisaカードは、SMBCコンシューマーグループの消費者金融プロミスのカードローン機能が付帯したクレジットカードです。SMBCコンシューマーファイナンスグループは、三井住友銀行やSMBC日興証券など、国内で高い評価と信頼を得ている金融企業を傘下に持つSMBCグループの1社です。
プロミスVisaカードの年会費は無料で、利用額に対して0.5%のVポイントが獲得できます。また、Vポイントのポイントサービスの対象にもなっており、以下の条件達成で最大20%のポイントが還元されます。
- 対象のコンビニや飲食店で最大7%還元
- 家族ポイント
- Vポイントアッププログラム
条件を達成するためには、カードに家族を登録してVポイントの関連サービスを利用した上で、対象店舗で決済する必要があります。詳しい条件は以下の記事で詳しく解説していますので、申し込み前に一度確認してみてください。
プロミスVisaカードの審査について詳しく知りたい方は「プロミスVisaカードの審査基準と落ちる理由とは?審査通過率や限度額も解説」の記事も参考にしてください。
SMBCモビット:Tカード プラス(SMBCモビットnext)
Tカード プラス(SMBCモビットnext)は、消費者金融のSMBCモビットのカードローン機能が付帯したクレジットカードです。SMBCモビットとは三井住友カードのローンブランドで、プロミスと同じSMBCグループの1社です。
SMBCモビットは年会費が無料で、名前の通り利用額に対して0.5%のTポイント(2024年4月よりVポイントに統合)が貯まります。Vポイント提携店ではさらに優遇ポイントが獲得され、貯まったポイントは「1ポイント=1円」で決済に利用したり、他社ポイントに交換したりできます。
また、ショッピングで購入した商品の破損や盗難による損害を最高100万円まで補償し、国内外での利用時のトラブルを24時間サポートするサービスも利用可能です。Tカード プラス(SMBCモビットnext)は安心して利用できるカードといえるでしょう。
Tカードプラス(SMBCモビットnext)の審査が不安な方は「Tカード プラス(SMBCモビットnext)の審査は甘い?審査落ち理由やカード受取の流れも解説」を参考にしてください。
アコム:ACマスターカード
ACマスターカードは、消費者金融のアコムが提供するクレジットカードです。現在、アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの1社で、金融業としては70年以上の歴史があります。
ACマスターカードにはポイントサービスはありません。しかし、毎月の利用額から0.25%自動でキャッシュバックされる仕組みがあります。毎月自動で請求額より差し引かれるため、ポイントサービスのカードのように有効期限を気にせずに利用できます。
自動契約機(むじんくん)での発行にも対応していて、郵送で送られてくるのを待たず即日カードを受け取れるメリットもあります。すぐに実物カードを手に入れたい人にはおすすめのカードです。
ACマスターカードの審査に関して不安な方は、「ACマスターカードの審査を徹底解説!申し込みの流れ・落ちる原因・口コミまで紹介」の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。
消費者金融のクレジットカード 5つの特徴
ここでは、消費者金融のクレジットカードが持つ5つの特徴について、詳しく説明します。
- 消費者金融のカードローン機能が付帯する
- ポイント付与や特典の対象になる
- 年会費無料で利用できる
- 全国のコンビニで借り入れできる
- 消費者金融経由でのみ申し込みができる
消費者金融のカードローン機能が付帯する
消費者金融のクレジットカードには、店頭やオンラインでのショッピング機能と現金を借り入れできるカードローンの機能が付帯します。1枚だけで2つの手続きを完結できるので、それぞれ分けて持つ必要がありません。
また、プロミスVisaカードは、発行後に海外キャッシュサービスに申し込むことが可能です。海外キャッシュサービスは、海外の主な空港や駅、繁華街などに設置されているATMから、カードと暗証番号から現地通貨でお引き出しできる便利なサービスです。
ポイント付与や特典の対象になる
プロミスVisaカードとTカード プラス(SMBCモビットnext)は、利用額に応じて0.5%のVポイントが貯まります。ポイントの有効期限はいずれも12ヶ月で、以下の使い方があります。
- Vポイント提携店で利用
- 電子マネー「Vマネー」にチャージ
- ANAのマイルやWAON POINTなどに交換
- 募金
有効期限が過ぎるとポイントは消滅してしまうので、必ず使い切るようにしましょう。
各カードの主な特典については、以下が挙げられます。
カード名 | 特典名 |
---|---|
プロミスVisaカード | ・対象のコンビニや飲食店で最大7%還元 ・家族ポイントで最大+5%還元 ・対象サービスの利用で最大+8%還元 ・海外旅行傷害保険で最大2,000万円まで補償など |
Tカード プラス(SMBCモビットnext) | ・最高100万円までのショッピング補償 |
ACマスターカード | ・毎月の利用金額から0.25%自動でキャッシュバック |
特典はプロミスVisaカードが充実しています。それぞれのカードの特典を理解し、自分にとって役立つ特典を最大限に利用していきましょう。
年会費無料で利用できる
消費者金融のクレジットカードは、どれも年会費が無料です。1年に1度もショッピングやカードローンのサービスを利用しなくても、費用が請求されることがありません。
ただし「プロミスVisaカード」と「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」で追加カードとしてETCカードを申し込み、2年目以降に一度も利用しなかった場合、年会費550円がかかるので注意してください。
全国のコンビニで借り入れできる
消費者金融のクレジットカードを使って、全国のコンビニに設置されているATMでカードローンの利用ができます。提携しているATMが置かれている主なコンビニは以下の通りです。
- セブンイレブン
- ローソン
- ファミリーマート(E-net)
利用時に発生する手数料は以下の通りです。
なお、プロミスVisaカードとTカード プラス(SMBCモビットnext)は三井住友銀行のATM、ACマスターカードはアコムのATM経由で借入、返済すると手数料が発生しません。手数料を節約したい人は、ぜひ検討してください。
消費者金融経由でのみ申し込みができる
「プロミスVisaカード」「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」「ACマスターカード」の3枚は、消費者金融経由でのみ申し込みできます。クレジットカード機能のみでの申し込みはできません。
消費者金融のクレジットカードの審査とは
以下、消費者金融のクレジットカードの審査について解説していきます。
消費者金融とカード発行時の2回審査が行われる
前述の通り「プロミスVisaカード」「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」の2枚は、消費者金融のローンカード発行とクレジットカード会社のクレジットカード発行、それぞれの審査が行われます。
審査結果は、いずれのカードも最短即日に受け取れます。実物カードが手元になくても、バーチャルカードを利用して決済することが可能です。
審査基準は公開されていない
他の消費者金融やクレジットカード会社と同様に、いずれのカードも審査基準は公開されていません。
各カードの申し込み資格については、以下の記載があります。
- プロミス
- SMBCモビット
- アコム
- プロミス:年齢18~74歳のご本人に安定した収入のある方。
- プロミスVisaカード:満18歳以上のプロミス会員の方(高校生は除く)
- SMBCモビット:年齢満20歳以上74歳以下の安定した定期収入のある方、アルバイト、派遣社員、パート、自営業の方も利用可能です。(当社基準を満たす方)
- Tカード プラス(SMBCモビットnext):満20歳以上のモビットカード会員の方
- 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方であればご契約いただけます。
いずれも「安定した収入」「当社基準を満たす方」などの表現が含まれており、具体的には明確な記載はありません。しかし、今までの傾向からある程度基準を割り出すことは可能です。
過去の傾向や実際に申し込みした人の声を踏まえると、審査時は申込者について以下の点を重視していると考えられます。
- 信用情報
- 本人の属性
信用情報とは、過去のクレジットの返済実績(支払い遅延など)やローンの利用状況のことです。本人の属性とは、勤務形態や勤続年数、年収、保有する資産のことを示します。
これらの情報は信用情報機関や消費者金融が保有するデータベース、申し込み時の申請フォームなどを用いて確認します。そして、各社が定める基準を満たした人だけが審査をクリアし、カードが発行されます。
審査によって上限額が決まる
審査の上限額は、カードによって異なります。カードごとに設定されるショッピング枠とカードローン枠は以下の通りです。
消費者金融でのカードローンは「年収の3分の1以上の借り入れは不可」と定めた総量規制の対象になります。
> 過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。
引用:日本貸金業協会|お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)
カード申込み前に、すでに他で借り入れをしている場合、年収の3分の1から差し引かれる形で借り入れ可能額が決まります。
審査後のカード発行に時間がかかることがある
実物カードについて「ACマスターカード」は無人契約機で即日受け取れますが、「プロミスVisaカード」「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」は郵送で送られてくるため、ある程度時間がかかります。郵送の場合、到着まで約1〜2週間が目安です。
なお、実物のカードがなくても、インターネットバンキングやバーチャルカードを用いての利用は可能です。インターネットバンキングの場合、振込手数料は無料のため、ATMを使うよりも節約できます。
消費者金融のクレジットカード メリット・デメリット
消費者金融のクレジットカードのメリットとデメリットを紹介していきます。
消費者金融のクレジットカード 3つのメリット
ショッピングとカードローン(カードローン)機能が一体
消費者金融のクレジットカードにはショッピング、カードローンの2つの機能があります。急に現金が必要になった時に借り入れしたり、手元に現金がない時は店頭で支払いができたりします。
3枚のカードの内、ACマスターカードはリボ払い専用カードであり、利用額に対して「10.0%~14.6%」の金利が発生します。毎月金利が上乗せされた金額を支払う必要がありますが、毎月の20日締めから翌月6日の間に一括返済すると金利の発生を回避できます。
持っているだけで特典の対象に
消費者金融のクレジットカードは、持っているだけで特典の対象になります。年会費無料ながら、ポイントの優遇や補償などさまざまな特典が付いています。
詳しくは「ポイント付与や特典の対象になる」で解説しているので、ぜひ一度確認してください。
即日発行にも対応
「ACマスターカード」は申込の当日に実物カードを受け取れます。即日発行を希望する人は、申し込み時の受け取り方法で「無人契約機(むじんくん)」を選択するようにしてください。
「プロミスVisaカード」「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」は実物カード受け取りまで時間がかかりますが、インターネットバンキングやバーチャルカード利用なら即日から利用を始められます。
消費者金融のクレジットカード 3つのデメリット
不正利用時の損失が大きくなる可能性
消費者金融のクレジットカードはショッピング、カードローンの2つの機能が付帯して便利ですが、取引件数が増えて内容が複雑になりがちです。管理の工数が増えるので、不正利用時の発見が遅くなり損失が大きくなる可能性があります。
カードの支払い状況は定期的にチェックし、万が一不正利用があった場合にはすぐにサポートデスクへ連絡するようにしてください。
比較的金利が高い
消費者金融の金利は、銀行カードローンと比較すると上限が高めです。具体的には以下の金利が決められています。
消費者金融で100万円未満の借り入れをする場合、一般的には上限の18%近い数字が設定されることが多いです。
ショッピング限度額が低め
一般的に消費者金融のクレジットカードの利用枠は100万円以下で、決して高い金額が設定されるわけではありません。カードローンでの利用をメインとしたカードであり、高額の買い物には向かない可能性があることは頭に入れておきましょう。
まとめ
消費者金融のクレジットカードは「プロミスVisaカード」「Tカード プラス(SMBCモビットnext)」「ACマスターカード」の3枚があり、いずれも年会費はかかりません。カードローンとショッピング機能が付帯するので、1枚2役の普段使いのカードとして利用するのもいいでしょう。
消費者金融のクレジットカードは、消費者金融からのみ申し込み可能です。それぞれ特徴が異なるので、ぜひ記事を参考にして自分にあった1枚を選んでみましょう。