ファクタリングは借金ではない|メリット・デメリット&やばい取り立ては違法業者だけという事実を解説

ファクタリングを借金だと思っている方も多いでしょう。

しかし、ファクタリングは借金ではなく、取り立てを行う正規業者は存在しません。

また、一部でやばいと呼ばれる業者が存在しますが、危険とされるのは違法業者であり、正規のファクタリング会社ではありません。

そこで本記事では、ファクタリングの仕組みを元に借金ではないという事実を解説します。

支払いの流れや利用するメリット・デメリットについてもお伝えするので、資金調達を検討している方は、ぜひご一読ください。

ファクタリングは借金じゃない!ファクタリングとは?支払いの流れなど

冒頭でもお伝えした通り、ファクタリングは借金ではありません。

そもそもファクタリングとは、事業者が保有している売掛債権を買取してもらい、早期に資金調達できるサービスです。

  • ファクタリング=債権の譲渡
  • 借金=貸付

ファクタリング会社に買取してもらう行為は法律上「譲渡」に分類されており、「利息請求」や「取り立て」のイメージがある「貸付」「融資」「借金」とは異なります。

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。

引用:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」

ただし、給与ファクタリングといった一部のサービスは、貸金業に該当するとして金融庁が注意を呼びかけています。

給与ファクタリングについて、これを業として行うものは貸金業に該当する旨を2020年3月に公表し、広く一般への注意喚起を行うとともに、無登録業者の広告等について、SNS事業者やプラットフォーマーに対し削除を要請した。

引用:金融庁「令和2事務年度 金融行政方針(別冊)」

では、ファクタリングとはどのような流れで支払われるのか、2社間取引と3社間取引にわけて見ていきましょう。

  • 2社間取引の支払いの流れ
  • 3社間取引の支払いの流れ

2社間取引の支払いの流れ

2社間取引とは、利用者とファクタリング会社だけで契約する種類です。

※著者作成

売掛先企業が関与していないため、資金難に陥っている事実を知られず利用できます。

しかし、ファクタリング会社からすると資金回収不可となるリスクが高いため、手数料を高めに設定する必要があります。

ちなみに、2社間取引の手数料は8%〜18%が相場となっています。

買取が可能と判断されたら、手数料を差し引いた金額が利用者に振り込まれるという流れです。

その後、売掛先から入金があったら、そのお金をファクタリング会社に支払えば取引完了となります。

3社間取引の支払いの流れ

3社間取引とは、利用者とファクタリング会社に加えて、売掛先も契約に関与する種類です。

※著者作成

売掛先の同意を得ているため、資金未回収となるリスクが低く、その分2社間よりも手数料1%〜9%と割安です。

反対に、売掛先に資金難がバレてしまうため、場合によっては取引中止等の損害を被る恐れがあります。

売掛先が譲渡に承諾してくれて、ファクタリング会社も買取可能と判断したら、手数料を差し引いた金額が利用者に振り込まれます。

最後は、売掛先がファクタリング会社に支払って取引完了です。

以上がファクタリングの取引の流れになります。

ファクタリングは借金じゃない!利用するメリット・デメリット

続いては、ファクタリングを利用するメリット・デメリットについて解説します。

  • ファクタリング6つのメリット
  • ファクタリング3つのデメリット

ファクタリング6つのメリット

ファクタリングにおけるメリットは以下の5つです。

  • 審査通過率が平均70%前後と高い
  • 必要書類が少ない
  • 入金まで最短2時間程度とスピーディー
  • 売掛先が倒産しても弁済の必要がない
  • 事業実績が悪くても利用できる
  • 信用情報に影響がない

まず、ファクタリングは、審査通過率が平均70%と高めです。

中には、「QuQuMo」や「アクセルファクター」のように90%越えの契約率を誇る業者も存在します。

また、必要書類が少なく「請求書」と「通帳」の2点のみでOKのところもあります。

ビジネスローンと異なり提出書類が少なくて済むため、コア業務に支障をきたす心配がありません。

次に、入金スピードが早いのもメリットの一つです。

早ければ申し込みから2時間程度で資金調達できるので、緊急事態に陥っている事業者の大きな助けとなるでしょう。

他にも、債権を譲渡した時点で未回収となるリスクもファクタリング会社に移行しているため、万が一売掛先が倒産しても利用者に弁済する義務がないというメリットがあります。

さらに、審査は利用者ではなく売掛先の信用力で決まるため、自社の業績が悪くても利用に大きな支障はありません。

最後に、ファクタリングは借金ではなく債権の譲渡なので、信用情報に影響を及ぼすことなく利用できます。

以上がファクタリングを利用するメリットです。

ファクタリング3つのデメリット

ファクタリングにおけるデメリットは以下の3つです。

  • 手数料が割高
  • 3社間だと資金繰りの悪化が懸念される
  • 売掛先の信用力次第では買取不可となる

銀行融資の場合、金利は高くても15%程度。しかし、ファクタリングの手数料は1%〜18%と高めの設定です。

ファクタリングの手数料を年利に換算すると、場合によっては50%〜100%ものコストがかかるケースもありますので注意が必要です。

次に、前の項目でもお伝えした通り、3社間取引の場合は取引先に資金繰りの悪化を懸念される恐れがあります。

取引中止等のリスクがあるので、利用は慎重に判断した方が良いでしょう。

最後に、審査は売掛先の信用力で決まるため、自社の業績等に問題がなくても、取引先の業績が悪いと買取不可となるデメリットがあります。

中には、長年取引があるにもかかわらず、信用力がないとして買取不可となるケースもあります。

以上がファクタリングを利用するデメリットでした。

ファクタリングでは違法業者に注意!取り立てがやばい危険性も

ファクタリング業界には、ファクタリング会社を名乗り高金利の貸付を行う違法業者が存在します。

その事実については金融庁の公式サイトでも触れられており、注意を呼びかけています。

しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。

引用:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」

また、新聞等でもファクタリングを装って違法な貸付を行ったとして逮捕されたニュースが出ています。

「ファクタリング」と呼ばれる売掛債権の買い取り契約を装い、ヤミ金を営んだとして、大阪府警生活経済課は25日、貸金業法違反(無登録営業)の疑いで、東京都中野区の2業者を摘発し、元経営者の三浦和仁容疑者(36)=同区弥生町=ら男8人を逮捕した。

※一部を抜粋して掲載

引用:産経WEST「債権買い取り装い高利貸し 大阪府警、東京の2業者8人を逮捕」

このように、ファクタリング業界には危険な行為に及ぶ違法業者が多く存在しています。

さらに、ファクタリングは債権の譲渡であり貸付ではないため、取り立てを禁止する法律がありません。

そのため、中には「深夜や早朝に電話をかける」「利用企業の事務所や営業所へ押しかけて取り立てる」といったやばい取り立てを行う業者がいます。

ファクタリングを利用する際は、素性のわからない業者に手を出さないよう注意してください。

安全に利用できるおすすめのファクタリング会社:大手

続いては、大手企業の方が安全に利用できる業者を3つご紹介します。

  • QuQuMo
  • アクセルファクター
  • 事業資金エージェント

QuQuMo

QuQuMo」は、申込者の98%が契約しているという実績あるファクタリングサービスです。

しかも、利用対象者には法人だけでなく、信用度が低いとされる個人事業主やフリーランスも含まれています。

それにもかかわらず高い契約率を誇っているので、いかに受け口が広いかわかるでしょう。

また、申し込みは24時間365日パソコン・スマホから行えて、面談や電話を受ける必要はありません。

加えて、提出書類は「請求書」と「通帳」の2点のみなので、コア業務に支障をきたすことなく資金調達できるでしょう。

運営会社株式会社アクティブサポート
利用対象者法人・個人事業主・フリーランス
買取可能額上限なし
手数料1%~
入金スピード最短2時間
契約の種類2社間ファクタリング
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

QuQuMoの詳細はこちらから

アクセルファクター

アクセルファクター」は、原則として即日入金に対応してくれるスピード力に定評があるファクタリングサービスです。

Q:面談はありますか?

A:原則として即日での対応を心掛けているため、無理にご来所頂く必要はございません。ただし、ご不明点等がある場合には直にご説明させて頂く事も可能です。

引用:アクセルファクター「よくあるご質問」

面談を受ける必要はなく、必要書類もメール・FAX・郵送等で送付できます。

早ければ申し込みから最短1時間で資金調達できるので、急を要する事態に直面している事業者の助けとなってくれるでしょう。

また、売掛金が高いほど手数料が下がるシステムなので、大口の債権を保有している方は低コストで資金調達できます。

運営会社株式会社アクセルファクター
利用対象者法人、個人事業主
買取可能額30万円~無制限
手数料1%〜10%(売掛金が多いほど手数料が低くなる)
入金スピード最短1時間で、遅くとも翌日
契約の種類2社間、3社間
債権譲渡登記審査結果によって不要の契約も可能
オンライン手続き可能

アクセルファクターの詳細はこちらから

事業資金エージェント

事業資金エージェント」は、最小20万円の買取実績が95%を誇る人気のサービスです。

500万円以下の買取であれば即日入金に対応しており、最短3時間で契約まで進んだ実績も多数あります。

また、相談すれば1,000万円という大口の買取でも、担当者が当日中に出張して対応してくれます。

特別な事情を抱えている事業者の方は、一度相談してみると良いでしょう。

運営会社ANNEX株式会社
利用対象者法人
買取可能額20万円~2億円
手数料2社間:5%〜20%3社間:1.5%~9%
入金スピード最短3時間
契約の種類2社間、3社間
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

事業資金エージェントの詳細はこちらから

安全に利用できるおすすめのファクタリング会社:個人ならここ

続いては、個人が安心して利用できる業者を2つご紹介します。

  • ラボル
  • ペイトナーファクタリング

ラボル

ラボル」は、フリーランス・個人事業主を対象に債権を買取している人気のファクタリングサービスです。

買取可能額が1万円からと少額なので、大きな取引をしていない個人事業主の方でも無理なく利用できるでしょう。

また、入金スピードが最短1時間と業界最速水準を誇っています。

朝一で申し込めば、同日の午後を迎える前に資金を手にできる可能性があるので、緊急事態に陥っている事業者にはおすすめです。

ちなみに、必要書類は「本人確認書類」「請求書」「取引を示すエビデンス(取引先とのメール等)」の3点のみと少ないところも魅力の一つとなっています。

運営会社株式会社ラボル
利用対象者法人・個人事業主・フリーランス
買取可能額1万円~
手数料3%~10%
入金スピード最短1時間
契約の種類2社間
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

ラボルの詳細はこちらから

ペイトナーファクタリング

ペイトナーファクタリング」は、入金スピードが最短10分という驚異的な対応力が強みのサービスです。

累計申込件数は10万件を突破しており、これまでに多くの事業者の資金難を解決へと導いてきました。

また、手数料が一律10%に固定されているので、申し込む前からコストがいくらになるのかわかるというメリットがあります。

加えて、保有している売掛金次第では、他社よりも低コストで利用できる可能性があるでしょう。

ただし、買取可能額は初回25万円で1回目以降100万円と少額なので、大口の債権を保有している事業者は他の業者を探すようにしてください。

運営会社ペイトナー株式会社(旧yup株式会社)
利用対象者法人、個人事業主、フリーランス
買取可能額初回:1万~25万円2回目以降:1万~100万円
手数料10%
入金スピード最短10分
契約の種類2社間
債権譲渡登記不要
オンライン手続き可能

ペイトナーファクタリングの詳細はこちらから

ファクタリングが不安な方は別の資金繰り改善方法もチェック

最後は、ファクタリングの利用に不安を抱えている方に向けて、おすすめの資金繰り改善方法を2つご紹介します。

  • GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」
  • 支払い.com

GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」

「GMOあおぞらネット銀行」が提供する融資枠型のビジネスローンが「あんしんワイド」です。

必要な書類が「銀行口座の入出金明細(直近2ヶ月以上の連続した取引)」と少ないのが特徴です。

他のビジネスローンのように、「2期分の確定申告書」や「事業計画書」「印鑑証明書」等の用意をする必要があります。

そのため、創業期で事業実績が乏しい法人でも申し込める他、赤字決算であっても将来性があれば融資を受けられます。

そんなあんしんワイドは融資枠型なので、一度契約すれば限度額の範囲内で何度でも借入が可能です。

万が一の事態に備えるという意味でも利用価値があるので、法人の方は早めに契約だけでも済ませておくと良いでしょう。

融資対象法人
融資スピード最短2営業日
借入限度額10万円〜1,000万円以内
実質年率0.9%~14.0%(固定金利・審査のうえ決定)
担保・保証人原則不要

GMOあおぞらネット銀行「あんしんワイド」の詳細はこちらから

支払い.com

支払い.com」とは、予定している銀行振込による支払いを代わりに実行してくれるサービスです。

自身はクレジットカード決済を使い「支払額+手数料4%」を決済します。

これにより支払期限を最長60日後に先延ばしできるので、その間に資金繰りを解決できるというわけです。

申し込みに必要なのはクレジットカードのみで、審査や面談を受けたり本人確認書類等を用意したりする必要がありません。

パソコン・スマホから最短60秒で申し込めて、早ければ1日後には支払い.comが振込を実行してくれます。

振込名義人は任意の名前に変更できるので、取引先に支払い.comの利用がバレる心配はありません。

ファクタリング以上の利用のハードルが低いサービスなので、より気軽に資金調達したいなら支払い.comがおすすめです。

支払い.comの詳細はこちらから

まとめ

ファクタリングは借金ではありません。

あくまで債権の譲渡なので、金利ではなく手数料が設定されていたり、信用情報に影響を及ぼさずに利用できたりします。

しかし、近年はファクタリングを語り、違法な貸付を行う業者が後を絶ちません。

法定金利を超えた利息の請求や強引な取り立てを行う違法業者もいるので、素性がわからない業者の利用は控えるよう注意してください。

今回ご紹介した業者であれば、どこも安心・安全に利用できるので、資金繰りに悩んでいる事業者の方はチェックしてみると良いでしょう。

ファクタリング会社手数料買取可能額入金時間
QuQuMo1%~上限なし最短2時間
アクセルファクター1%〜10%30万円~無制限最短3時間
事業資金エージェント2社間:5%〜20%3社間:1.5%~9%20万円~2億円最短3時間
ラボル3%~10%1万円~最短1時間
ペイトナーファクタリング10%初回:1万~25万円2回目以降:1万~100万円最短10分

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この記事を書いた人

マネ子

ファクタリング・金融系の発信をするWEBライターです。お金にまつわる情報をWEBメディアで執筆しています。

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