乾燥肌がメイク崩れする理由とファンデーションの選び方 -

乾燥肌を自覚しているときには、メイクが崩れやすかったりヨレやムラが目立ちやすくなったりします。乾燥肌でもメイク崩れをしないためには、適切なファンデーション選びが重要です。

乾燥肌だとメイクが崩れやすい理由や、乾燥肌でも失敗しないファンデーション選びのポイントをご紹介します。

この記事を書いた専門家

宇井千穂

皮膚科医

全日空客室乗務員を経て北里大学医学部を卒業し、現在、皮膚科医・美容皮膚科医として、秋葉原駅近くにある「やさしい美容皮膚科・皮フ科　秋葉原院」の院長を勤めている。シミ治療をはじめとしたアンチエイジングを得意とする医療を提供。皮膚科医としては、本（アトピーを治す方法）を出版するなど、アトピー性皮膚炎やニキビなどを中心とした皮膚疾患を診察している。 web雑誌での連載やサプリメント、化粧品の監修など、多方面で活躍中。出演、監修実績 ➤21.1　NHK「あさいち」 ➤21.2　フジテレビ「げんじろうの実験」 ➤21.5　日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ヒルナンデス」、フジテレビ「ニュース番組イット」「マツコ＆有吉　かりそめ天国」、フジテレビ「ポップUP」等など
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乾燥肌の症状は？メイク崩れを防ぐには？

乾燥肌の主な自覚症状は、肌の皮脂も水分も不足している状態で、肌のつっぱりやカサつきが生じることです。気温や湿度が低い時期には乾燥肌に悩まされる人も多く、特に洗顔後や入浴後には、カサカサした肌ざわりだったり、顔を洗ってしばらくして皮膚がつっぱっていたりするような感覚になる場合が多いでしょう。また、普段より肌のごわつきが気になる人も少なくありません。

乾燥肌になると、スキンケアをしていても肌の表面がカサつきやすく、ベースメイクをするときにはファンデーションがなじみにくくなったように感じやすくなります。他にも、メイク直後に美しく整ったつもりでいても、いつもよりもベースメイクが崩れやすくなる場合もあることでしょう。

乾燥肌でもメイク崩れをしにくい肌を目指すにあたっては、自分の肌状態に合っているファンデーションを使うようにするだけでなく、化粧下地にも気を配ると、よりメイク崩れしにくい仕上がりを狙えます。

乾燥肌でファンデーションが崩れる理由は？

乾燥肌になるとファンデーションが崩れやすい理由は、文字どおり「肌が乾燥している状態」というのが最大の理由です。乾燥している肌にファンデーションを塗っても、なじみが悪くなり、メイクをしても崩れやすくなってしまいます。

また、肌の不調を隠そうとしてファンデーションを厚塗りすると、かえってメイク崩れがしやすくなり、メイクを仕上げてから短時間でヨレやムラが出やすくなる面も否めません。そもそも乾燥肌になっているときには肌の乾燥状態をカバーしようとして皮脂の分泌が盛んになりやすいため、重ね塗りをしなくてもヨレやムラや生じやすい状態です。

乾燥肌の方向けのファンデーションの選び方のポイント5選

乾燥肌の方がファンデーションを選ぶときには、メイク崩れのしにくさに注目するだけでなく、自分の肌状態に適したファンデーションを見つけることが大切です。

乾燥肌の方向けのファンデーションの選び方のポイントを5つ解説します。

1：ファンデーションのテクスチャーにこだわって選ぶ

ひと口に「ファンデーション」と言っても、そのテクスチャーはさまざまです。

濃厚な質感が特徴の「クリームファンデーション」や、みずみずしく肌に伸びて水分を感じやすい「リキッドファンデーション」は、乾燥しているときの肌に油分や水分を与えやすく、メイクをしてから時間が経っても乾きにくい特徴があります。

また、美容液成分を豊富に含んでいる製品が多い「クッションファンデーション」は、厚塗りに見せずにしっとりとした仕上がりになるファンデーションも多いため、薄づきに見える肌感に仕上げたいときにおすすめです。

乾燥肌になると、皮脂が分泌されやすい状態になっていることから、仕上げやお直しのタイミングで、しっとりとした仕上がりのパウダーファンデーションを上から重ねておくのも良いでしょう。

2：保湿成分が配合されているファンデーションを選ぶ

水分や油分が肌に不足している状態の肌に対して、メイクをしているときにも保湿ケアを考慮できるよう、保湿成分が配合されているファンデーションを選ぶと安心感が高まります。

メイク前にもしっかりと保湿ケアをしたうえで、さらに保湿成分を含むファンデーションを選べば、乾きがちな肌をメイク中もうるおわせることができます。乾燥によるメイク崩れを防ぎやすくなるでしょう。

セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった美容成分は、保湿成分の代表格です。肌への刺激も少なく、うるおった質感の肌をキープしやすくなるので、これらの成分が配合されているファンデーションを選んでみるのも一案といえるでしょう。

また、オイルが配合されているファンデーションもありますが、乾燥肌は皮脂が分泌しやすいので、ベタつきやテカリが目立ちやすくなります。肌状態によっては避けたほうが安心です。

3：肌悩みに合っているものを選ぶ

「乾燥肌」とひと口に言っても、その状態には個人差があります。

肌のカサつきが気になる場合には、水分が多く含まれているものや美容成分または美容液が入っているファンデーションが適しています。塗っているときからしっとりとした質感を得られて、伸びの良い製品を選ぶと、乾燥肌でもメイクアップ効果によってツヤとうるおいを感じる仕上がりを得やすいでしょう。

また、肌が乾いていても一部あるいは全体的にベタつきも感じる肌になっている場合には、保湿力や保水力が高いファンデーションを選ぶと、肌の水分量をサポートする働きが期待できるでしょう。油分の分泌を抑えやすくなり、ベタベタとしたメイク崩れを防ぎやすくなります。それでもベタつきが気になりやすい場合には、さらに仕上げの段階で皮脂を吸着するパウダーを軽く肌にのせておくと、テカリを防ぎやすくなるでしょう。

4：肌への刺激が少ないファンデーションを選ぶ

肌が乾燥している状態のときには、肌のバリア機能も低下している場合が少なくありません。そのため、肌への刺激が少ないファンデーションを選ぶと安心です。この場合、低刺激をうたっているファンデーションを積極的に選ぶようにするだけでなく、肌の刺激となるような成分を含まない製品を選ぶ方法もあります。

自分の肌と相性の悪いファンデーションがわかっている場合には、その製品に入っている成分を避けると、さらにメイク崩れへの安心感がより高まります。

5：肌の色に合うファンデーションを選ぶ

自分の肌の色に合っているファンデーションを選ぶことも、乾燥肌のメイク崩れを避けるうえで大切です。

肌の色に合っていないファンデーションを選んでしまうと、白浮きして見えたり、反対に顔色が沈んで見えたりすることが多く、メイクが崩れてきたときに余計に目立ちやすく、肌が汚く見えてしまいます。

肌の色調をチェックし、顔と首との境目の色を見ながら、自分の肌色になじむ色を選んでいきましょう。一般的な標準色は「オークル」で、赤みがある肌には「ピンクオークル」、黄味がある肌には「イエローオークル」の系統で選ぶとなじみやすくなります。

乾燥肌向けのファンデーションおすすめ3選

カップ, テーブル, 座る, オレンジが含まれている画像

自動的に生成された説明

乾燥肌の人が使いやすいファンデーションを、美容家が3つセレクトしました。ぜひ肌と相性の良いファンデーション選びの参考にしてみてください。

1：「江原道マイファンスィーモイスチャーファンデーション」

肌本来の美しさを演出するスキンケア発想から生まれた日本ブランドのファンデーションです。プロのメイクアップアーティストにも支持者が多く、植物由来や天然素材を中心とした原料にこだわっています。まるで、もうひとつの素肌をまとっているようなつややかな仕上がりと、肌に吸いつくような使用感が相まって、密着感も高めです。

うるおい成分を約80％（※精製水を含む）配合していることから、日中の乾燥が気になるときにおすすめです。香料・合成色素・石油系鉱物油・パラベン・アルコールの5つが不使用なので、肌への刺激が気になる人でも手に取りやすいファンデーションです。