長年連れ添った愛犬が高齢になり突然歯磨きを嫌がり始めたり、新しく迎え入れた犬が歯磨きを受け付けなかったりすることがあります。
多くの飼い主さんが、愛犬のデンタルケアに頭を悩ませているのが現状です。
確かに、犬が歯磨きを嫌がる問題は、飼い主にとって大きなストレスとなります。
しかし、歯磨きを怠ることは愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため避けるべきです。
適切な方法で愛犬の歯をケアすることが重要です。
本記事では、歯磨きを嫌がる犬への対処法と、便利なデンタルケアアイテムをご紹介します。
なぜ愛犬は歯磨きを嫌がるのか?
愛犬が歯磨きを拒否する理由は様々です。初めての歯磨きで嫌がる場合もあれば、高齢になって突然嫌がり始めることもあります。
主な原因は以下の2点です。
- 歯磨きへの恐怖心
- 口腔内の痛み
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
歯磨きへの恐怖心
愛犬が歯磨きを嫌がる一因として、歯磨き自体に対する恐怖心が考えられます。
歯磨きが怖い理由としては、以下が挙げられます。
- 口を触られることに慣れていない
- 歯ブラシに馴染みがない
人間も未経験のことには不安を感じるものです。犬にとっても、歯磨きは慣れない怖い体験なのです。
口腔内の不快感による拒否
これまで歯磨きを受け入れていた高齢犬が突然嫌がるようになった場合、口腔内に問題がある可能性があります。
外見からは分かりにくいものの、口内の怪我や歯周病などが原因かもしれません。
このような急な変化が見られた際は、すぐに獣医師の診察を受けることをおすすめします。
愛犬が歯磨きを嫌がる際の対応策
歯磨きに慣れていないなどの理由で愛犬が拒否反応を示す場合の対処法をご紹介します。
歯磨き中に噛まれた経験をお持ちの方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
以下の3つの方法を実践すれば、多くの犬が自然と歯磨きに順応してくれます。
- 口周りへの接触に慣れさせる
- ガーゼを用いた歯磨き
- 歯ブラシへの馴化
「歯磨きを始めると逃げ出してしまう」「歯ブラシを近づけると噛もうとする」といった悩みの解決につながるかもしれません。
1.口周りへの接触に慣れさせる
まず最初のステップは、愛犬の口に触れることです。
口を触られることに慣れていない犬に特に効果的です。
犬にとっては、歯ブラシよりも飼い主の手の方が安心できるものです。
日常的なコミュニケーションの中で、愛犬の口に触れる機会を増やしてみましょう。
ただし、無理に触ろうとせず、ストレスを与えないよう注意が必要です。
顔から始めて、口元、前歯、奥歯と徐々に触れる範囲を広げていくのがコツです。
2.ガーゼを用いた歯磨き
次のステップは、ガーゼを使用して歯を磨くことです。
飼い主の手で口を触られることに慣れた犬なら、比較的受け入れやすいでしょう。
このステップで重要なのは、歯を磨かれることに慣れてもらうことです。
触りやすい前歯から始めてみましょう。
ポイントは、徐々に歯を磨く行為に慣れさせることです。
ガーゼで軽く撫でるだけでは、磨かれる感覚に慣れることができません。
指にガーゼをしっかりと巻き付け、歯茎を傷つけないよう注意しながら、歯の汚れを落とすように磨きましょう。
3.歯ブラシへの馴化
最終ステップは、愛犬に歯ブラシを受け入れてもらうことです。
突然口に当てると拒否されるため、まずは歯ブラシを遊び道具として紹介しましょう。
歯ブラシを見せたり、匂いを嗅がせたりして、怖くないものだと理解させることが大切です。
口に入れる際は、磨きやすい前歯から始めると、愛犬のストレスを軽減できます。
また、歯ブラシを湿らせて使用すると、滑りがよくなります。
ただし、歯ブラシに慣れても口に入れることを拒む犬もいます。
そのような場合、歯磨き用ペーストを使用すると受け入れやすくなることがあります。
後ほど、おすすめの歯磨きペーストをご紹介しますので、参考にしてください。
歯磨きを嫌がる犬への4つのコツ
「努力しているのに愛犬が歯磨きを嫌がる」「歯磨きしようとすると噛もうとする」など、困っている方もいるでしょう。しかし、諦めないでください。
以下の4つのコツを押さえれば、歯磨き嫌いを克服できる可能性があります。
- 最低でも3日に1回の頻度で磨く
- 短時間で効率的に磨く
- ご褒美を活用する
- コミュニケーションを重視する
これらの方法を試してみてください。
1.最低でも3日おきに実施
愛犬が歯磨きを嫌がる場合は、頻度を減らすのが効果的です。焦らず、粘り強く取り組みましょう。
ただし、3日ごとのルールは覚えておきましょう。犬の歯に付着した歯垢は、3日間放置すると固まって歯石になってしまいます。
慣れないうちは仕方ありませんが、できるだけ3日に1回は歯磨きを行うようにしてください。
2.短時間で効率的に
多くの犬にとって、歯磨きは楽しい体験ではありません。特に慣れていない場合、長時間の歯磨きを嫌がります。
ストレスを最小限に抑えるため、手早く磨いてあげましょう。完璧を目指す必要はありません。
「今日は前歯」「明日は奥歯」など、数日に分けることで1回の歯磨き時間を短縮できます。3日間で全ての歯を磨ければ十分です。
3.ご褒美を活用
歯磨きに慣れていない段階では、歯磨きとご褒美をセットにすると効果的です。
お気に入りのおやつを与えたり、散歩に連れて行ったりすることで、「歯磨き=ご褒美」という認識を持ってもらえます。
歯磨きを嫌がる犬でも、ご褒美がもらえると分かれば喜んで受け入れる可能性があります。日々の習慣に取り入れてみてください。
4.コミュニケーションを重視
歯磨きは必要な作業ですが、重要なコミュニケーションの機会でもあります。飼い主との信頼関係が鍵となります。
上手に歯磨きをさせてくれたら、十分に褒めてあげましょう。飼い主が歯磨きを楽しいと感じれば、その気持ちは犬にも伝わります。
歯磨きを一緒に行う活動と捉え、コミュニケーションを取りながら実施しましょう。
歯磨きを嫌がる愛犬におすすめの便利アイテム8選
歯磨きを嫌がる愛犬のためのおすすめアイテムを8つご紹介します。
- 簡単ケア:歯磨きペースト
- 噛むだけでOK:デンタルガム
- 水に混ぜるだけ:液体デンタルケア
- 遊びながらケア:デンタルケアトイ
- 効果的な磨き方:専用デンタルブラシ
愛犬の好みや性格に合わせて、最適なアイテムをお選びください。
1.簡単ケア:歯磨きペースト
歯磨きペーストは、歯ブラシと併用するデンタルケアアイテムです。
犬の歯に効果的な成分が含まれており、舐めるだけでも一定の効果が期待できます。
さらに、味や香りが付いているため、歯ブラシだけでは嫌がる犬でも受け入れやすい傾向があります。
1.ドクターデンタルワン
出典:Amazon
ドクターデンタルワンは、愛犬の歯磨き時間を楽しいひとときに変える革新的な歯磨きジェルです。
ワンちゃんの好みに合わせた美味しい味付けにより、多くの飼い主さんから歯磨きの手間が軽減されたと高評価を得ています。
愛犬への負担を最小限に抑えた製法で作られているため、歯磨きに苦戦している方にぴったりの商品です。ぜひお試しください。
2.Dr.WANDEL+KANDELセット
出典:Amazon
Dr.WANDEL+KANDELは、ジェルを塗布したスティックを噛ませるだけで簡単にデンタルケアができる画期的な歯磨きセットです。
獣医師からその効果が認められ、多くの動物病院や関連施設で採用されています。
愛犬の歯磨きに負担を感じている方におすすめの商品です。
永年全額返金保証付きなので、気軽にお試しいただけるのも魅力的なポイントです。
3.DENTAL GEL for dogs
出典:Amazon
DENTAL GEL for dogsは、愛犬が喜んで受け入れる甘いフレーバーの歯磨きジェルです。
7種類の特殊な菌ケア成分を配合しており、口臭の軽減や口腔内の衛生状態改善が期待できます。
初回のトライアルセットが手頃な価格で提供されているため、愛犬との相性を気軽に確認できるのが魅力です。
4.マインドアップ 犬口ケア犬用はみがき
マインドアップの犬口ケア犬用はみがきは、研磨剤を含有しているため、短時間でも効果的な歯磨きが可能です。
使用されている研磨剤は歯や骨と同じ成分の「ヒドロキシアパタイト」なので、安全性も高く安心してご使用いただけます。
多くのワンちゃんに好まれるミルクフレーバーを採用しています。
2.簡単オーラルケア・デンタルガム
デンタルガムは、愛犬が噛むだけで歯の健康維持に効果があります。唾液の分泌を促進し、口腔内を自然に洗浄する仕組みです。
デンタルガム選びの重要ポイント
- 両端が約2cm出るサイズを選択
- 噛む力が強い犬には茶色タイプ
- 子犬や噛む力が弱い犬には白色タイプ
- 愛犬の好みに合う香り
食後のオーラルケアに最適です。
PETKISS 食後の歯みがきガム 超やわらかタイプ
出典:PETKISS
PETKISSのデンタルガムは、独特のねじり形状で歯垢を効果的に除去します。非常に柔らかい質感で、幼犬や高齢犬にも適しています。
中大型犬向けの製品もラインナップされており、犬種や体格に合わせて選択できます。
出典:PETKISS
3.簡単ケア:飲み水に混ぜる液体デンタルケア
液体デンタルケアは、愛犬の飲み水に数滴加えるだけで歯の健康維持をサポートする画期的な商品です。
歯磨きを嫌がる犬や、忙しい飼い主さんにとって理想的なアイテムといえるでしょう。
日々の水分補給と同時にオーラルケアができる、便利な方法です。
トーラス 歯みがきラクヤーリキッド
トーラス社の歯みがきラクヤーリキッドは、添加物を一切含まない純粋な液体デンタルケア製品です。
無味無臭なので、愛犬も抵抗なく飲水できます。
通常の飲み水に1回のプッシュを加えるだけで、簡単にデイリーケアが可能です。
4.楽しみながらデンタルケア!遊べるおもちゃ
デンタルケアおもちゃは、愛犬が遊びながら自然と歯の汚れを落とせる優れものです。
楽しく歯磨きができるだけでなく、飼い主とのコミュニケーションツールとしても活用できます。
CEESC 犬用デンタルケアおもちゃ
出典:Amazon
CEESCの犬用デンタルケアおもちゃは、耐久性に優れた設計で長く使えます。
噛むと音が鳴るため、愛犬の興味を引き、楽しく遊べます。
5.効果的に磨ける!専用デンタルブラシ
歯磨きに慣れた犬には、専用のデンタルブラシがおすすめです。
選ぶ際は愛犬の口のサイズに合ったものを選びましょう。大きすぎると口内を傷つける恐れがあるので注意が必要です。
使用後は清潔に保つことが重要で、菌の繁殖を防ぐため定期的な交換も忘れずに。
ビバテック シグワン
出典:Amazon
ビバテック シグワンは、360度ブラシが付いた革新的なデンタルブラシです。
効率的に歯を磨けるため、短時間でのケアが可能です。小型犬用と中大型犬用があるので、愛犬のサイズに合わせて選べます。
中大型犬用はこちらになります。
出典:Amazon
犬が嫌がる歯磨きが重要な理由3選
愛犬が歯磨きを嫌がるにもかかわらず、なぜ歯磨きが必要なのでしょうか?人間と犬では歯の性質が異なりますが、以下の理由から歯磨きは不可欠です。
- 歯周病の予防
- 歯周病による深刻な健康被害の回避
- 口臭の予防
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
1.歯周病を予防する
犬は歯周病にかかりやすい動物です。虫歯になりにくい反面、歯垢が石灰化して歯石になりやすく、放置すると歯周病へと進行してしまいます。
2.歯周病による深刻な健康被害を防ぐ
犬は口と鼻が近接しているため、歯周病の影響は口腔内にとどまりません。
口と鼻の間に穴が開いたり、眼球に影響が及んだりすることがあります。さらに、内臓にまで被害が及ぶ可能性もあるため、注意が必要です。
3.口臭を予防する
歯磨きを怠ると、不快な口臭の原因となります。愛犬の息が臭くなると、スキンシップの時間が減り、愛犬との絆にも影響を与えかねません。
飼い主と愛犬の快適な関係を維持するためにも、定期的な歯磨きが重要です。歯石は時間が経つほど除去が困難になるため、口臭が発生する前に予防することが大切です。
まとめ 愛犬が歯磨きを嫌がる場合は適切な対策を
犬の歯磨きは多くの飼い主にとって課題となっています。子犬が歯磨きを拒否したり、老犬が歯磨き時に噛みついたりすることもあるでしょう。
しかし、適切な対処法と便利なグッズを活用すれば、愛犬の歯磨き嫌いを克服できます。愛犬との良好な関係を長く保つためにも、定期的な歯磨きを心がけましょう。