モバイルWiFiの料金プランは、長く契約するほど損をすることをご存じですか?
もちろん全ての料金プランがそうではありませんが、モバイルWiFi業界全体で非常に多い傾向にあるのです。
そのため、モバイルWiFiを契約して数年が経っている人は見直しのタイミングだといえるでしょう。
現在契約中のプラン次第ではあるものの乗り換えることで固定費は安く、通信環境は向上するパターンが少なくありません。
そこでこの記事では、ファイナンシャルプランナーである筆者が、コスパ重視のおすすめモバイルWiFiを3社紹介します。
モバイルWiFiをより安く、より快適に使うための記事なので、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事でわかること】 ・モバイルWiFiを見直すべき理由 ・モバイルWiFiを選ぶポイント ・乗り換え時の注意点 ・おすすめのモバイルWiFi3選 |
この記事を書いた専門家
山田アキラ
ネット回線のプロ
小学5年生でガラケーを与えられて以来、最新端末や各社料金プランへの関心が尽きないケータイオタク。多数のメディアにおいて通信系の記事を担当。「ネット回線はコスパがすべて」をモットーとするファイナンシャルプランナー有資格者。
モバイルWiFi(ポケットWiFi)を見直すべき3つの理由
通信費の節約において、モバイルWiFiを見直すべき理由は以下の3つです。
- 段階制プランが多いから
- 通信性能が向上しているから
- 違約金が引き下げられたから
数年間プランを見直していないという人は乗り換えによるメリットが大きいので、ぜひチェックしてみてください。
段階制プランが多いから
モバイルWiFiは「12ヶ月目までは〇〇円」「13〜24ヵ月目までは〇〇円」など、段階制の料金プランが非常に多い業界です。
このようなプランは契約初期こそお得ですが、契約が長期化するほどお得度が薄れていきます。
契約時のキャンペーンが豪華なほどこの傾向は強く現れるため、心当たりがある人は直近の利用料金を確認してみるとよいでしょう。
段階制プランは光回線業界にも多くみられ、これは一度契約を結べば短期間で解約するユーザーが少ないことを想定した戦略だと考えます。
したがって、モバイルWiFiや光回線は数年ごとに料金を見直すことが節約のコツなのです。
\ワンポイントアドバイス/
数年ごとの見直しが面倒な人には、ずっと月額料金が変わらない固定制の料金プランがおすすめです。
このような料金プランはキャンペーンが少ない傾向にあるものの、インターネット回線初心者やズボラな人に向いています。
通信性能が向上しているから
ここ数年における通信業界のイノベーションといえば、なんといっても5G通信の登場です。
理論上4G通信に比べて10倍の通信速度が期待できる5G通信では、モバイルWiFiの使い心地が大きく向上します。
数年前に契約したモバイルWiFiの場合、プランや端末自体が5G非対応の可能性が高いでしょう。
同じ月額料金を支払うのなら、より高速で快適なモバイルWiFiに乗り換えてみてはいかがでしょうか。
\ワンポイントアドバイス/
具体的にモバイルWiFiの5Gサービスは、2021年から順次提供が開始されています。
それ以前にモバイルWiFiを契約している人は、料金プラン的にも通信性能的にも見直しによい時期でしょう。
違約金が引き下げられたから
2022年7月1日、電気通信事業法が改正されて以降、通信サービスの解約違約金が大幅に引き下げられたことをご存知でしょうか。
従来、携帯電話や光回線、モバイルWiFiなどの通信サービスに契約期間と高額な解約違約金があるのは当たり前でした。
この「縛り」が乗り換えのハードルとなっていたわけですが、前述の法改正により解約違約金の上限が決められたのです。
具体的には、月額料金以上の解約違約金を徴収することは禁止されました。
契約期間や解約違約金が乗り換えのハードルとなっていた人は、ぜひ乗り換えを再検討してみてはいかがでしょうか。
\ワンポイントアドバイス/
携帯料金の引き下げや解約違約金の上限設定、SIMロックの原則禁止など、ここ数年で通信業界は大きく変わりました。
これら全てはユーザー側のメリットであり、気軽に乗り換えできる環境へと確実に変わってきています。
モバイルWiFi(ポケットWiFi)を選ぶポイント4つ
モバイルWiFiを見直すメリットがわかったところで、具体的な乗り換え先を検討していきましょう。
その際は以下のポイントに注目し、自分に合ったモバイルWiFiを見つけてください。
- 基本料金と端末代金
- 通信速度
- 契約期間と解約違約金
- サービス提供エリア
以下ではそれぞれのポイントについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
基本料金と端末代金
家計の節約のためにモバイルWiFiを乗り換えるので、基本料金はもっともシビアにチェックしましょう。
またモバイルWiFiにおいて基本料金と同じぐらい重要なのが、端末代金の支払い方法です。
端末代金は一括払いか分割払いか、端末代金の割引はあるのか確認してください。
端末代金の分割払いは月額料金と共に請求されるため、基本料金と並行して確認することが必須になります。
なかには、分割支払金と同額の割引やレンタル代が無料のモバイルWiFiもあるので、端末代金を抑えたい人におすすめです。
\ワンポイントアドバイス/
自分の端末をお持ちであれば、その端末を使用し端末代金を節約することもできます。
ただし端末のスペック(最大通信速度、5G対応など)は事前に確認しておきましょう。
通信速度
モバイルWiFi(ポケットWiFi)は契約する会社によって通信速度が異なります。
いくら安くても通信速度が遅くては意味がないので、契約前に一度は通信速度をチェックしましょう。
「みんなのネット回線速度(みんそく) 」というサイトでは、実際にその回線を使用したユーザーの実測値を閲覧できます。
実測値は各社の公式で謳っている最大通信速度よりも重要なので、ぜひ参考にしてみてください。
通信速度をチェックする際は、以下のYouTubeの視聴に必要な通信速度を目安にするとわかりやすいでしょう。
動画の解像度 | 推奨される通信速度 |
---|---|
4K UHD | 20 Mbps |
HD 1080p | 5 Mbps |
HD 720p | 2.5 Mbps |
SD 480p | 1.1 Mbps |
SD 360p | 0.7 Mbps |
出典:YouTubeヘルプ
使い方にもよりますが、モバイルWiFiの実測値は20Mbpsもあればほとんどのユーザーにとって十分だといえます。
気になるモバイルWiFiを見つけたら、「みんそく」で通信速度の実測値をチェックしてみましょう。
\ワンポイントアドバイス/
実測値が20Mbpsを下回っても使えないことはありませんが、わざわざ携帯と別の回線を持つにしては不十分だと考えます。
その場合、筆者ならモバイルWiFiではなくスマホのテザリングを選びますね。
契約期間と解約違約金
モバイルWiFiの契約時は、契約期間や解約違約金などの要件をきちんと確認しておきましょう。
前述のとおり、解約違約金は大幅に引き下げられたものの支払わないに越したことはありません。
基本料金が割高になるものの、使用期間によっては契約期間のないプランを検討する必要もあるでしょう。
またモバイルWiFiでは端末を分割払いするケースがありますが、解約時には残債の一括払いを求められます。
モバイルWiFiは、解約時に発生する費用も含めて乗り換え先を検討しましょう。
\ワンポイントアドバイス/
モバイルWiFiには解約違約金がないものも多いですが、端末代金の一括払いが実質的な違約金とも捉えられます。
そのため自分でWiFi端末を持っている人は、それを使えるモバイルWiFiを契約するのもひとつの手です。
サービス提供エリア
モバイルWiFiに限らず、インターネット回線にはサービス提供エリアが決まっています。
乗り換えによって電波をつかまなくなったという事態にならないよう、サービス提供エリアは契約前に必ずチェックしましょう。
モバイルWiFiのサービス提供エリアは各社の公式サイトから確認できますよ。
\ワンポイントアドバイス/
詳しくは後述しますが、WiFiには初期契約解除制度があります。
契約前に提供エリアを確認することは必須ですが、いざというときのために制度の存在は把握しておきましょう。
モバイルWiFi(ポケットWiFi)を乗り換える際の注意点
モバイルWi-Fiルーター(ポケットWiFi)を乗り換える際は、選び方以外にも以下のようなポイントに注意しましょう。
- 端末が必要か検討する
- 初期契約解除制度の存在を把握しておく
- 高額な違約金がかかる場合がある
大抵は問い合わせ窓口に尋ねると解決しますが、事前に知っておくことでスムーズに手続きを進められます。
新たに端末が必要か検討する
もしも自分の端末をお持ちの場合は、モバイルWiFiのSIMカードのみを契約することで端末代金を節約できます。
5G通信など、一部の機能は専用の端末が必要にはなるものの通常2万円以上の端末代金を浮かせられるのは大きいでしょう。
自分の端末を持っている場合はその端末の機能や性能を確認し、それを使うのもひとつの節約術です。
\ワンポイントアドバイス/
本記事ではおすすめのモバイルWiFiを3社紹介していますが、どれも端末をお得に買えるものばかりです。
端末の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
初期契約解除制度の存在を把握しておく
モバイルWiFiは携帯電話と同じく電波を受信するものなので、実際に使ってみるまで使い心地がわからないのが難しいところです。
サービス提供エリアを事前に確認していても、実際に使ってみたら「速度が遅すぎる」「電波が弱い」といった事態は珍しくありません。
そんな時に覚えておきたいのが「初期契約解除制度」です。
モバイルWiFiの場合、端末の到着から8日以内であれば「初期契約解除制度」を利用し契約をキャンセルできます。
いざというときに本制度を利用するためにも、電波状況の確認は端末の到着後速やかに行いましょう。
\ワンポイントアドバイス/
「初期契約解除制度」は回線サービスを対象した制度なので、原則として端末代金や工事費などには適用されません。
ただしモバイルWiFiにおいては端末代金も対象になっている場合がほとんどなので、使い心地に違和感を感じたら本制度を利用しましょう。
高額な違約金がかかる場合がある
法改正により2022年7月1日から違約金が安くなったことは前述しましたが、それ以前の契約には適用されないことがほとんどです。
2022年7月1日以前の契約を解除する場合は、違約金が高額な可能性があるので必ず金額を確認しましょう。
違約金の金額によっては、満期まで解約を待つほうがお得な場合も考えられます。
\ワンポイントアドバイス/
一部のモバイルWiFiでは他社の「違約金を負担」してくれるキャンペーンが行われています。
違約金が高額になる場合は、このようなキャンペーンを行っているモバイルWiFiに乗り換えるのもひとつの節約術です。
FPがおすすめするモバイルWiFi(ポケットWiFi)3選
ここではファイナンシャルプランナーの筆者が、数あるモバイルWiFiのなかからおすすめの3社をご紹介します。
- カシモWiMAX
- GMOとくとくBB WiMAX
- 楽天モバイル
月額料金や通信速度、端末代金など総合的にみて優れているモバイルWiFiなので、ぜひ参考にしてみてください。
カシモWiMAX
月額料金(税込) | 縛りなしプラン:4,378円 縛りなしSAプラン:4,818円 |
最大通信速度(下り) | 縛りなしプラン:2.7Gbps 縛りなしSAプラン:3.9Gbps |
月間データ容量 | 無制限 |
平均通信速度(実測値) | 93.4Mbps※「みん速」参照 |
提供エリア | 全国 |
端末代金 | 縛りなしプラン:21,780円 縛りなしSAプラン:27,720円 |
端末代金の割引 | 実質無料 ※36回の分割支払金と同額の毎月割引 |
契約期間 | なし |
解約違約金 | なし |
主なキャンペーン | 「事務手数料3,300円無料」 |
カシモWiMAXはUQ WiMAXのモバイルWiFiサービスを提供するプロバイダで、シンプルかつ安価な月額料金と端末がお得なモバイルWiFiです。
モバイルWiFi業界は契約期間とともに月額料金が上昇する段階制プランが多いなか、カシモWiMAXは月額料金がずっと変わりません。
そのため長期間の契約に向いており、またモバイルWiFi初心者の人でも安心して使い続けられるのが魅力的なポイントです。
さらにカシモWiMAXでは端末を36回払いにすることで、最大36ヵ月は分割支払金と同額の割引を受けられます。
つまり、36ヵ月契約していれば2万円を超える端末代金が実質無料になるのです。
契約から36ヵ月未満の解約時は残債の一括払い義務が発生しますが、契約期間に応じた割引の分お得になっているのでどちらにしてもお得だといえます。
月額料金が安い「縛りなしプラン」は端末の在庫限りなので、気になる人は早めの申し込みがおすすめです。
【カシモWiMAXの特徴】 ・月額料金が安くずっと変わらない ・データ容量は無制限 ・端末代金が実質無料 ・「縛りなしプラン」は端末の在庫がなくなり次第終了 ・au/UQ Mobileのスマホセット割 |
\契約事務手数料3,300円が無料!/
カシモWiMAXの公式サイトはこちら
GMOとくとくBB WiMAX
月額料金(税込) | 12ヶ月目まで:3,784円 13〜35ヶ月目まで:4,334円 36ヶ月目以降:5,104円 |
最大通信速度(下り) | 3.9Gbps |
月間データ容量 | 無制限 |
平均通信速度(実測値) | 48.63Mbps ※「みん速」参照 |
提供エリア | 全国 |
端末代金 | 27,720円 |
端末代金の割引 | 36回(770円/月)払い |
契約期間 | 2年 |
解約違約金 | なし |
主なキャンペーン | 「最大90,998円相当の特典」 |
「GMOとくとくBB WiMAX」は大手プロバイダである「GMOとくとくBB」が提供しているUQ WiMAXのモバイルWiFiサービスで、豪華すぎるキャンペーンが魅力的です。
現在は最大90,998円の特典を受けられるキャンペーンが実施中であり、その内訳は以下のとおりです。
- 他社から乗換えで最大49,000円キャッシュバック
- 41,998円分の月額料金値引き
特におすすめなのは1の特典で、他社から乗り換えの際に生じる解約違約金・端末残債等の合計額に応じて以下のようにキャッシュバックが受けられます。
解約違約金等の合計 | キャッシュバック |
20,000円(税抜)未満 | 23,000円 |
20,000円(税抜)以上 | 49,000円 |
モバイルWiFi業界でこのような高額なキャンペーンは珍しいので、非常に魅力的だといえるでしょう。
ただし「GMOとくとくBB WiMAX」には以下の2つのようなデメリットもあります。
- 端末代金の割引がない(770円/月の36回払い)
- 36ヶ月目以降の月額料金が高い(5,104円)
自分の端末を持っている人は、新たに端末を購入せず自分の端末を使用することを検討するとよいでしょう。
35ヶ月目までの月額料金は非常にお得なので、36ヶ月目以降の解約を視野に入れつつ検討してみてはいかがでしょうか。
【GMOとくとくBB WiMAXの特徴】 ・最大90,998円相当の特典 ・35ヶ月目までの月額料金が安い ・データ容量は無制限 ・端末代金の割引はない ・au/UQ Mobileのスマホセット割 |
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楽天モバイル
月額料金(税込) | 3GBまで:1,078円 20GBまで:2,178円 20GB以上:3,278円 |
最大通信速度(下り) | 150Mbps |
月間データ容量 | 無制限 |
平均通信速度(実測値) | 25.02Mbps ※「みん速」参照 |
提供エリア | 全国 |
端末代金 | 7,980円 |
端末代金の割引 | 回線契約で一括1円 |
契約期間 | なし |
解約違約金 | なし |
「楽天モバイル」のSIMカードをモバイルWiFi端末に挿入することで、データ無制限のモバイルWiFiとして利用できます。
楽天モバイルは使った分だけ支払う従量課金制の料金プランで、使用量に応じて基本料金が変動するのが最大の特徴です。
基本料金の下限は1,078円、上限は3,278円と格安なので、たくさん使った月もほとんど使わなかった月もお得だといえます。
また楽天モバイルが販売するモバイルWiFi端末「Rakuten WiFi Pocket」が、回線契約と同時購入することで一括1円になるのも嬉しいポイントです。
Rakuten WiFi Pocketは5G非対応ですが、自分の端末を持っていない人は楽天モバイルのキャンペーンを利用することで端末代金を抑えられます。
さらに楽天モバイルの契約中はSPU(楽天市場でのポイント還元率)が+3倍になるので、楽天市場をよく利用するという人にもおすすめです。
【楽天ひかりの特徴】 ・楽天モバイルと同じ料金プラン ・どれだけ使っても3,278円 ・契約中はSPUが+3倍 ・端末代金が一括1円 ・Rakuten WiFi Pocketは5G非対応 |
\キャンペーン適用で端末が一括1円!/
楽天モバイルの公式サイトはこちら
まとめ
今回はモバイルWiFiを見直すべき理由や選び方と注意点、おすすめのモバイルWiFi3社をご紹介しました。
モバイルWiFiの乗り換えは、固定費の節約はもちろん通信環境が向上する可能性も高いので、ぜひチャレンジしてみてください。
モバイルWiFiはプロバイダの数が多いので、選ぶのが難しい人は本記事でおすすめした以下の3社から検討してみてはいかがでしょうか。
・カシモWiMAX ・GMOとくとくBB WiMAX ・楽天モバイル |