証券会社と一口に言っても、その数は270社を超えます(※2023年11月時点)。株式投資を始めるためには、自分に合った証券会社を選ぶ必要があります。では、どのようなポイントで口座開設先を選べばいいのでしょうか。
この記事ではこれから株式投資を始める人に向けの証券会社選びで重視したいポイントやおすすめの証券会社を紹介します。あわせて口座開設後に株式投資をする際に押さえておきたい銘柄選びのコツも解説します。
この記事の監修者
柳川 郁弥
金融のプロ
保有資格:1級FP技能士 / CFP認定者
1989年、兵庫県生まれ。2014年CFP資格取得を機にFP事務所、保険代理店、金融商品仲介
業での実務を経て、現在は、独立系のFPとして、関西圏の大学を中心に「FP資格取得講座
」や「証券外務員講座」など年間約150回登壇。
その他、企業の従業員や一般の個人向けに生活設計や資産運用に関する相談業務、金融記
事を中心とした執筆活動を行っている。
所属:有限責任事業組合 FPファクトリー
https://fp-factory.jp/?page_id=359
株式投資はどこで始める?証券会社選びで重視したい比較ポイント
株式投資を始めるためには、最初に証券会社で口座開設を行います。そこで、ここでは証券会社選びで重視したい比較ポイントを3つ解説します。
なお、「結局どこが良いの?」とポイントタウンのおすすめを知りたい方は【株式投資初心者必見!】おすすめの証券会社4選を参考にしてください。
手数料を比較する
「手数料の低い証券会社=投資が有利」と言えるでしょう。なぜなら売買する株式は手数料が高かろうが低かろうが、同じものだからです。
手数料は顧客担当者がつく総合証券会社よりも、窓口担当制を設けていないネット証券会社の方が低く設定されています。そのため、自分で投資判断ができる人は、ネット証券会社の利用がおすすめです。
ネット証券会社の手数料は、会社によって異なりますが、手数料の差についてはほとんど気にしなくて良いレベルであると言えるでしょう。
なお、証券会社の手数料は公式ホームページで確認できます。
口コミを比較する
口コミサイトで各証券会社の口コミ情報も見ておきましょう。具体的には以下のポイントを確認します。
- 電話対応の良さ
- 取引ツール・アプリの使いやすさ
- 情報の充実度
これらは証券会社の公式ホームページからは正確に読み取りづらい情報です。口コミから証券会社の特徴を把握しておきましょう。ただし、口コミはあくまでも投稿者の主観的な感想と意見なので、口コミで投稿された内容が必ずしも自分に当てはまるわけではありません。
各種特典を比較する
証券会社では新規口座開設者や既存の顧客向けに各種特典を実施しています。特典の良し悪しだけで証券会社を選ぶことはおすすめしませんが、それでも特典が充実しているのに越したことはありません。
<特典例(2023年12月1日時点)> SBI証券:IPO・PO銘柄購入でIPOチャレンジポイントがもらえる!落選してもポイントプレゼント!楽天証券:信用取引口座の開設でもれなく200ポイントプレゼント!信用取引デビュー応援プログラム auカブコム証券:米国株デビュー応援!初回約定で現金200円プレゼントキャンペーン |
ただし、特典は予告なく終了および変更する場合があるほか、特典が充実している会社が今後も
顧客満足度の高い特典を提供し続けるとは限らない点を認識しておきましょう。
【株式投資初心者必見!】おすすめの証券会社4選
投資初心者におすすめの証券会社を4社紹介します。
なお、ここで紹介する証券会社4社はポイントタウン経由で口座開設をすると現金や電子マネーと交換可能なポイントが付与されます。各社のポイントタウンに関する情報もあわせて紹介します。
松井証券
松井証券は1918年創業の100年以上の歴史を持つ老舗証券会社です。2022年度末時点で口座数は145万口座、預かり資産は3.25兆円に上ります。
松井証券の特徴は、サービスの質の高さです。松井証券の顧客サポートは、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)主催の「2023年度問合せ窓口格付け(証券業界)」においては最高評価の「三つ星」を13年連続で獲得した実績があるので(※2023年12月時点)、投資初心者にとっては心強いサポートが期待できるでしょう。
ポイントタウン経由で松井証券の口座を開設すると600円相当のポイントをもらえます。
松井証券 口座開設
楽天証券
楽天証券はSBI証券とともに「ネット証券2強」と呼ばれる大手ネット証券会社です。SBI証券同様、手数料の低さや取り扱い銘柄数の豊富さ、取引ツールの使いやすさなどが充実しています。
さらに楽天証券では、取引に応じて楽天ポイントを貯めることが可能です。国内株式・外国株式については手数料100円ごとに1ポイントが付与され、獲得したポイントは楽天グループで利用できるので、楽天ユーザーにとって相性の良い証券会社と言えるでしょう。
楽天証券はポイントタウン経由で口座開設と、開設後30日以内に1万円以上入金することで、3,000円相当のポイントを獲得できます。
楽天証券
マネックス証券
マネックス証券は大手ネット証券の1社であり、米国株の取り扱い銘柄数は5,000超と業界最多水準(※2023年2月の情報)。有名企業(大型銘柄)だけでなく、中小企業(中小型銘柄)の米国株式も取り扱っているため、とくに米国株へ株式投資をしたい人におすすめの証券会社です。
日本株においては、日本株銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」を提供しており、過去10期以上の長期業績をグラフ表示して、銘柄を分析できます。
ポイントタウン経由でマネックス証券の口座開設と取引すれば、13,000円相当のポイントをもらえるチャンスがあります。詳しいポイント獲得条件などは以下のURLを参考にしてください。
マネックス証券
PayPay証券
PayPay証券は主にスマホ取引に特化した、「スマホ証券」と呼ばれるネット証券会社です。投資初心者にもわかりやすい操作が特徴であり、株式の購入であれば「銘柄の選定→金額入力→買う」の3タップで完了します。
また、買い物やサービス利用などで貯めたPayPayポイントを使って、ポイント投資をすることも可能です。「操作しやすいアプリで取引したい」「PayPayポイントが貯まってきた」という人におすすめの証券会社です。
株式投資で銘柄を選ぶときの3つのコツ
証券会社で口座開設をした後は、銘柄選定を行います。ここでは株式投資において銘柄を選ぶ際に覚えておきたい3つのコツを解説します。
配当利回りで選ぶ
銘柄によっては、定期的に「配当金」と呼ばれる現金が分配されます。たとえば、トヨタ自動車株式会社の2023年度の配当金は、1株あたり年間60円を分配しています。同社の株式を仮に100株保有した場合、投資家には年間6,000円の分配金が支払われることになります。
この年間の配当金が株価に対してどれくらいの割合なのかを示す指標が「配当利回り(1株あたりの年間配当金÷現在の株価)」です。配当利回りは高ければ高いほど、同じ投資額でもより高い配当金をもらえることを意味します。
そうすると、「配当利回りは高ければ高いほどお得なのでは?」と思うかもしれません。しかし、配当利回りが高すぎる銘柄は、何かしらの要因で株価が低迷しているがために利回りが高くなっている可能性があるほか、自社の業績と比べて身の丈に合わない配当金を出している=将来的に配当金を減らすリスクもあります。
そのため、高くとも配当利回りは5%あたりを目処に、銘柄選定をすると良いでしょう。
株主優待で選ぶ
銘柄によっては株主優待を設けている場合があります。株主優待とは企業が株主に対して、さまざまな特典・サービス・商品などをプレゼントする制度です。直近では以下のような株主優待があります。
<株主優待例> ・株式会社タカラトミー:オリジナル「トミカ」2台セット ・アサヒグループホールディングス株式会社:株主さま限定プレミアムビール ・すかいらーくホールディングス:株主さまご優待カード(年間合計4,000円~) ※株主優待の内容は保有株式数により異なる※上記株主優待は2023年12月時点の情報であり、今後、変更する可能性あり |
気になる株主優待があれば、その銘柄の投資を検討しましょう。
割安銘柄で選ぶ
割安銘柄とは、本来の価値と比べて低い株価で取引されている銘柄を指します。よく知られる割安銘柄か否かのポイントは以下のとおりです。
- 同業他社と比較してPER(株価収益率)が低い
- PBR(株価純資産倍率)が1倍を割っている
PERやPBRはYahoo!ファイナンスで銘柄名を検索すれば、確認することができます。もちろん、「割安銘柄=いずれ本来の価値に株価が戻る」とは限りません。割安で放置されているそれなりの理由がある可能性があるためです。割安銘柄だからという理由で選ぶのではなく、将来性・展望も踏まえた上で銘柄選定するようにしましょう。
失敗しないために!株式投資における三大原則のすすめ
株式投資では、高い収益(リターン)が期待できる反面、それ相当のリスク(価格の振れ幅による収益の不確実性)も存在します。
そこでここでは株式投資のリスクを最小限に抑えるために覚えておきたい「長期・積立・分散」という株式投資における三大原則を解説します。
長期投資
長期投資とはその名のとおり、長期間に渡り株式を持ち続ける投資方法のことです。一般的には数年~数十年と期間について明確な定義はありませんが、収益が安定する傾向にある「10年以上」保有することが理想と言われています。
株式投資における長期投資の最大のメリットは、運用で得た利益を再投資することで投資元本を増やし、雪だるま式に利益を伸ばす状態を示す複利効果を活かせることです。
また、株式投資における複利効果とは「配当金を再投資して、保有株数を増やす→次回受け取れる配当金が増える→配当金を再投資してさらに保有株数を増やす→次回受け取れる配当金がまた増える…」というサイクルで生まれます。保有株数が増えれば、将来得られる運用益もより多くなることが期待されるでしょう。
長期投資について詳しくは以下の記事でも解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
積立投資
積立投資とは、一定金額をコツコツと定期的に投資する手法を指します。投資初心者にとって積立投資の大きなメリットが、地道に銘柄を買えることです。
投資をしようと株価の動きを見ていると「少しでも安く買いたい」という思いに駆られることでしょう。そして、いざ銘柄を購入するも、株価が下落すると「これは危険かもしれない、一度売ろう」「ここで売って、さらに下がったところで買い直した方が良いかも」などと考える人も一定数います。細かく売買していては手数料がかかる一方で、いつまで経っても銘柄を長期保有できません。
その点、株価の上下問わず、定期的にコツコツと買い進める積立投資であれば、金額のアップダウンに左右されずに保有株数を増やせます。
分散投資
分散投資とは特徴の異なる複数の資産へ投資を行う手法であり、日本株・米国株・国内債券・新興国株など、異なる国や異なる商品を組み合わせて投資を行います。
ひとつの商品に集中投資をすると、その商品が暴落した場合、大きな損失を被ってしまいます。一方、さまざま商品に分散して投資をしていれば、暴落した商品があったとしても、他の商品でカバーできるかもしれません。つまり、価格変動リスクを抑えるうえで分散投資は有効な投資手法なのです。
ちなみに、株式投資においては、日本株・米国株・欧州株を組み合わせたり、同じ日本株でも円安に強い銘柄と円高に強い銘柄へ投資したりするなどの分散方法が考えられます。
自身に合う証券会社を選んで、株式投資を始めよう
証券会社を選ぶ際には手数料や口コミ、各種特典を比較するのがおすすめです。口座開設を無事完了したら、配当利回りや株主優待、割安の度合いを踏まえて銘柄を選びましょう。さらに銘柄選定後は長期・積立・分散投資を意識して、株式投資を始めてみてはいかがでしょうか。
なお、「証券会社を比較するのが難しい」という方は、まずはこの記事で紹介した4つの証券会社(松井証券・楽天証券・マネックス証券・PayPay証券)から検討してみましょう。
4つの証券会社はポイントタウン経由で口座開設をすると1ポイント=1円分として、現金や電子マネーと交換可能なポイントを獲得できます。せっかく口座開設をするのであれば、ポイントタウンでポイ活をしてみてはいかがでしょうか。